Daily Archives: 2020年2月16日

僕がスタジオCANに入会を決めた理由はホームページを開いてすぐの紹介文です。演劇の世界に長く身を置く先生が、時間をかけて磨いた考えは、洗練されてとても普遍的だと思います。演劇を習うことにどこか抵抗感があった自分にとって、その人を感じる文は理解者を得たような気持ちになりましたし、僕の数年を捧げる覚悟を決めるものにもなりました。
僕は今まで小さな劇場で少ない数ですが舞台に立ちました。そこでの稽古中、数えきれないほど、俳優として解決しなければならない問題が起こりましたました。解決しきれないまま次の問題や同じ問題に躓きました。そのたび僕は大きく戸惑って、稽古時間はどんどん過ぎ、一人の俳優に構っていられなく、次へというのを繰り返してきてしまいました。回数を重ねるたびに稽古が怖くなりました。稽古はとても苦しいものになって、問題を解決できない自分の力に何度も落胆していました。逃避もしました。それを何とか克服したい。そう思っての決心です。

ここでなら作品の為ではなく自分のために来ているのでいくらでもトライできます。質問もできます。聞くこと自体が恥のような当たり前なものまで、一からみっちりとやれます。ここでは先生が磨いた正解があります。僕はそれを伝統芸能の型のように、自分に染み込ませていこうと思っています。それが僕には正解だと思うのです。

ストリートな芸術が世を席巻している昨今ですが、物事のアーカイブ化も進み、本当に面白いとはなんなのかを誰もが探しやすくなる次の時代になってきたと思います。
その動きの中で、人が成しえた財産の引継ぎと発展が、一つの正解であることの再発見が起きれば嬉しいです。僕は見つけました。
いつしか継がれた木々から枝葉が伸びて、現実のような、まるで劇的な演劇を作れる人でありたいと思っています。

出身地:栃木県
趣味:人の履く靴
身長:170cm
特徴:開き直る